ジャニーズ初心者がジャニーズワールドに恋をした話

先日、ついに「新春2015ジャニーズワールド」を鑑賞してきました。

久しぶりにステージの上の健人くんに会えるー!という程度のつもりで行ったら、予想外に気持ちをもっていかれてしまい、三週間経った今でもジャニーズワールドという夢の世界から戻って来られません。私はジャニワの何にこんなに惹きつけられているのか。この気持ちをどうにか言葉にしたい、できれば共有したいと思ってTwitterでもつぶやいたのですが、全然足りなかったのでここにたどり着きました。

「言葉で理解しないで、フィーリングで感じてほしい」と新聞の取材で言っていたジャニさん。言葉にすることが野暮なのは重々承知なのですが、言葉にしないと毎日の生活に支障がでそうなほどなので、ごめんなさい語らせてください。

過去二年の公演を見ていない上に、佐藤勝利くん、中島健人くん、マリウス葉くんの三人ばかりに注目して鑑賞したので、いろいろ見落としていたり勘違いしていたり失礼な発言をしてしまったりする可能性があることはあらかじめお詫びしておきます。もしよろしければ、長文おつきあいください。

 

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家族がアイドル好きだったり、『ジャニ研!』を読んでいたりと、もともとアイドル文化自体は私にとってわりと身近なものでした。それでもタイトルに「初心者」と書いたように、ここ十年以上、私の視界にジャニーズはほとんど入ってこなかった。2013年の年末までは。何気なくカウコンつけて妹と「全部イケメンだ~」ってきゃっきゃするだけの予定だったのですが、あの日、ついに私は中島健人くんを見つけてしまったのです。いや、健人くんに見つけてもらったのかもしれない。あのとき、確かにテレビの画面越しに目が合ったから。ほんとだから!

あれ、この白い服の子かっこいい。あ、ウインクしたかっこいい。かっこいい。かわいい。茶髪の子と二人組かな。なんていう子だろう。若いジャニーズにこんな子がいたんだ!と思い、ググってみると、数々の伝説(トンチキ)と「CANDY」のライブ映像に遭遇。そのお正月はずっとSexyZoneとケンティの動画を見続けました。

 

まあ、一度そうなったら社会人は早いです。クレイジーアークセール!と叫ぶまでもなく、転げ落ちるみたいに加速して次々に課金。人生で初めて同じCDを何枚も買い、コンサートのためにFCに申込み、レコーダーも買い、セクチャン契約し…。

正直、SexyZoneのファンは彼らと同世代のいわゆるリア恋の女の子ばかりだと思っていました。でもTwitterでコンサートのレポを漁っているうちに、いろんなスタンスの人がいるんだなあと。写真加工したり、絵描いたり、ひたすらほめたり、ひたすら貶めたり、フォロワーの誰も知らんやろっていう難しい文章引用してジャニーズの素晴らしさ語ったり。ジャニーズってお題の大喜利を見てる感じで、ジャニーズ文化おもしろすぎる!と興奮する日々。映像そのままのVineも、コメントと切り取り方で全然違う物語になっていつも驚かされます。「山Pは人類のキセキ」や「えびペンラ事件」のように、リアルタイムでどんどんネタが投下されて、キラーワードが生まれて、共通言語化していくのもすごい。

SexyZone関連をチェックしているうちに、他グループやジュニアの顔と名前が一致してきたり、飛び交う専門用語(担当、ヒロム、シンメなどなど)が分かってきたり。ジャニーズ初心者としてはこの一年、RPGでアイテム手に入れて、徐々にレベルアップしていくみたいで課金も楽しかった。まあレベルアップ!といいながら実際はズブズブ沈んでいるらしいんですけどね。ジャニーズという名の沼に。

ジャニワ鑑賞も一人前のジャニオタとなるためにクリアしておきたい必須アイテムの一つみたいな。ジャニオタたる者、新年には帝国劇場に通い「ジャニワトンチキ過ぎて訳わからなかった\(^o^)/」と言っておかねば、みたいな。

 

 ジャニワ前にステージ上の健人くんを見たのは代々木の新曲お披露目会。二階席から見下ろした光景が、あの時の騒動とリンクしてちょっとしたトラウマです。上三人が長時間客席に降りる演出があったのですが、たくさんの女の子が健人くんめがけてうおぉぉぉおと群がっていて、どこ触られても引っ張られてもキラキラが減らない健人くんが女神すぎてなんか土下座したくなったあの日。あの女の子たちは私だ。勝利くんなんてタタリ神をかきわけるアシタカかと思ったもん。私知らず知らずのうちに呪いかけてんのかよって。

ジャニワも、ちょっと怖かった。昨年のジャニワ記者会見時の健人くんの「フライングでお客さんにチューしちゃうかも」(ニュアンス)発言、そして今年はどうやら「勝利くんが逆さ吊りになって腰につけたアフリカの太鼓をお客さんに叩かせるらしい」という意味の分からないうわさ。ジャニーズの現場はSexyZone関係しか行ったことがなかった私は、ジャニワのことをお芝居と歌とダンスのある接触イベント的なものだと勘違いしていました。だからストーリーは二の次なんだろうと。

そんなこんなで内容にはまったく期待せず、接触はあんまり見たくないぞ、と思いつつ、予習もせず、レポも追わず、ひたすらキラキラ摂取するぞーー!!という意気込みだけで帝国劇場に向かったわけです。

 

 

 

 

 

それが!そんな私の思いは開演五分で完璧に裏切られました!良い意味で!

アイドルとしてのキラキラはフルパワーのまま、圧倒的な演出のステージにけんしょりマリがいる。なんならいい年した私がちょっと泣いたし、感動した!なんだよこんなに良いやつやってるなら初めからそう言ってよ!

 

 

一応、時系列で感動の具合を追っていくと、観劇した当日はこんなテンション。

ステージの上のSexyZoneが大好きなので、とりあえず久しぶりに三人だけでも観られてほんとに幸せでした。あと、SnowmanやA.B.C-Zを初めて生で観て、彼らの身体のエンタメ性に「すげえ!すげえ!かっけー!」って素直に感動しました。

 

そして 念願の!ジャニワわかんないツイート!これでわたしも一人前のジャニヲタ!やったー!

 

このツイートとはうらはらに、予想していたよりもトンチキ度・わけが分からない度が低くてちょっと動揺する自分もいました。

 

2013‐2014カウコンの健人くんからふまけん、そして五人が好きになった私は、帰り道、舞台上にいなかった風磨くんや聡ちゃんのことをずっと考えてしまいました。だからこそ、とにかくけんしょり推しの意味が気になっていた鑑賞当日。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

異変に気づいたのは、ジャニワ鑑賞してから三日ほどたった頃。

 

 

 

 

 

 

あれ、わたし、気付くとまたジャニワのこと考えてる…?

 

 

 

 

 

 

 

ジャニワのこと考えると胸が苦しい

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ジャニワのこと考えると、どきどきして眠れない

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ジャニワ以外のこと考えたくない!私はジャニワのことだけ考えてたい!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

こんな気持ちは初めてだよジャニワ…

 

 

 

 

本当に気づいたら寝ても覚めてもジャニワのことを考え続けていて、誰かにこの気持ちを話したくて、でも話せる人は身近にいなくて、眠れない夜は、ジャニワについて語っているブログやツイッターアカウントを血眼になって探しました。が、今回公演期間が短いせいなのか、三年目だからなのか、私が期待したような長文は見つからず。 あまりにも見つからないので、もしかしたら私の知らないうちにジャニワについて長文で語らないルールできてる?みんなジャニさんの言うこと忠実に守って書かないとか?一人前のジャニヲタになった気でいたけど、私はまた波に乗り遅れたよ…。人さし指をこめかみあたりにあてがった風磨くんが私の脳内で「Don’t think,Feel!」と微笑みます。風磨くん無駄に登場させてごめん!

 

 

 

それからずっと、誰か、私にジャニワについての長文をくださいの日々。

 

 

平静を装っていますが、スマホを見つめる目は血走っていました。この日もジャニワのことを想い始めたら明け方まで眠れなくなった上に、七時くらいには「はっ!ジャニワ!」って目が覚めてしまったのです。もうそろそろ仕事にも支障が出るレベル。しかし、切実なツイートにも何の反応もなく。私が得ている情報の範囲が狭いっていうのもあるんでしょうけど。もうしょうがないと思い、自分で書き始めました。ワードに。

 

書き始めてみると、驚くほど筆が進む進む。あこがれの先輩と渡り廊下で一瞬すれ違った記憶だけで一週間ときめき妄想日記つけちゃう中学生の恋みたい。そうか、これは恋なのね!恋なのか?確かに一方的に恋い焦がれてた中学生の頃の気持ちと限りなく近い気がする。ゲーセンの駐車場で倒しちゃったバイクを起こしてくれて「ケガない?」って笑顔で去って行った高校生のお兄さん元気かな。あのときは部活ない日はゲーセンに通い詰めてこっそりお兄さんを見て、彼が吸っていた煙草(!)の銘柄、スニーカーのブランド、リストバンド(時代!)、ほんのちょっとの情報でどきどきして眠れなくなったもんです。いやいや、あれは大切な思い出ですけれども、私も今やアラサ―ですよ。何かを想って眠れなくなるなんて、もう人間相手には何年も訪れてない感覚。ここでまた来ちゃったか私。せめて人に恋心抱きたかったね私。

 

中学生の頃の恋心は、片思いとはいえゲーセンに行けばお兄さんはだいたい居て、妹の同級生の兄らしいことがわかって友達と家見に行ったり、地元の祭りのどさくさに乗じてドキドキしながら話しかけに行ったり、そういうことができたわけです。でも、ジャニワのこと考えてキーボード叩いているとき、ふっと周りを見回すと、そこには悲しい現実しかない。PC机の周りには食べ散らかした夕飯と、飲み散らかしたワイングラスと、見散らかしたブルーレイのパッケージと、読み散らかした雑誌と、着散らかした洋服と…。私が夢中でキーボードを叩けば叩くほど、部屋の床がどんどん見えなくなっていくわけですよ。あれ、魔法陣かなにかかな。いつのまにか私の周りをいろいろなものが取り囲んでいるよ。一人前のヲタクになる前に、社会人として最低限の生活を保つ努力をすべきではないか私、ともう一人の私が進言してきます。でもね、ブルーレイ流してるテレビ画面では世界一可愛いマリウス葉くんが「OK,Here we go!」と叫んでる。ありがとう、ありがとうマリちゃん!マリの可愛さがこの世界の大きさ超えちゃってることに比べたら、いい年した自分が形のないものに恋心を抱いて仕事もうわの空になって部屋が荒れ放題なことくらいどうでもいいことだよね!満足するまで私書くよ!

思い出とか現実とかバンバン振り切って情熱のままに書いていったら、驚くことに一週間で二万字超えてました。ジャニワ先輩へのラブレター。

毎晩毎晩ジャニワ先輩についてワードに書きなぐることで、心は少しずつ落ち着いてきて、でも別の意味で睡眠時間削られまくって、今週も少人数の会議で居眠りして上司に呼び出されて社会人としての自覚が足りないと注意される始末。それでも相変わらずジャニワ先輩のことを思うと動悸がする。今書かない選択肢はないんだよ!私は今なんだよ!社会人としての自覚<<<<<<<<ジャニワ先輩。

 

  

そんな日々を過ごしてたら私、ブルーレイとか雑誌とかでほんとに魔法陣つくっちゃってたのかな。書き始めて一週間くらいで、ちょっとずつ特殊能力が。ジャニワ先輩について思いを馳せるときに、後ろ姿とか横顔が思い浮かぶようになった。幻覚なのかな妄想なのかな。

 

ジャニワ先輩は、髪長めの頃の戸塚祥太さんでした!「でした!」って私のさじ加減ひとつなんでしょうけど。制服は学ラン。帰国子女で最近までアメリカにいたらしい。おうちはかなりのお金持ちらしい。学校一の美少年だから、隠れファンクラブとかある。でも本人はそれを知らない。もしくは知ってても全然気にしてないみたいに振る舞う。文化祭で誰も知らない古典をいきなり一人朗読発表したり、授業時間に校庭ででんぐり返ししていたり。先輩の奇行をみんなが知ってる。おしりのポケットにカバー外した岩波文庫がいつも入ってる。ジャニワ先輩はそのうちまたアメリカに戻ってしまうらしい。

 

うん。わかってる。わかってるよ。さんざんジャニワのことが好きだって言ってたけど、ジャニワ先輩の方が完全に戸塚さんに寄せてきてるよね。ジャニーズワールドを観たとき、艶やかな和装をした坊主の戸塚祥太さんが衝撃的なほど美しかったことも私の脳内に影響しているんでしょう。いや、戸塚さんが好きだ!という話ではありません。戸塚さんもかなり好きですけれども、戸塚祥太さんの姿をしたジャニワ先輩について考え始めると動悸がするようになってしまったという話。

 

毎日、脳内でジャニワ先輩が育っていきます。架空の友人まで登場。

友人A「ジャニワ先輩ってさー、顔はかっこいいけど、中身ヘンっていうかトンチキだよねー」

友人B「わかるー!見てる分にはいいけど、彼氏にするのはちょっとねー」

  

 

…ちがう、ちがうの!ジャニワ先輩はトンチキなんかじゃない!あの奇行に彼なりの意味があるの!!

言いたいけど言えない。だって私はジャニワ先輩と一回すれ違っただけだから。ちょっと知ったかぶろうものなら、「一年坊が生意気なんだよ」と3年生の先輩たちに呼び出されそう。ああでも誰かにこの気持ちを伝えたい。ジャニワ先輩が読んでいた本、飲んでたジュースの種類、そこから想像しうるジャニワ先輩のすべて。誰かに伝えたら動悸も収まるのではないか。部屋に気持ち悪い魔法陣ができてたことも、社会人としての自覚を持ち合わせていない人として上司に認識されたことも、全部報われるのでは。というか、部屋とか仕事よりも、今この瞬間も脳内で友人と会話してるのが一番やばいのかな。今ちょっと客観的に自分を見られない。

 

 

 

ということで、これからしばらくこの場所を使い、ジャニワ先輩についてワードに書きなぐったラブレターを少しずつ整理してみたいと思っています。笑われても気持ち悪いと思われても、自分でもうまく制御できないこの恋心を誰かに打ち明けたくてしょうがない。

 

 

今後まとめることは、今回のジャニワにおいて佐藤勝利くん、中島健人くん、マリウス葉くんが担っていた役割、また舞台上と舞台外の出来事の関連性あたりが中心です。三週間考え続けても全然飽きない。ジャニワ先輩、大好き。

 

 

長くなりすぎたから、そろそろ区切ろうと思うんだけど、我慢できなくてちょっとだけ先走ります。

ジャニワ先輩のどこが素晴らしいかって、とにかくとにかく美しいの一言に尽きると思うのです。

ジャニーズワールドのテーマは、「生きることとショーを作ることの関係」、つまり「現実と虚構の関係」だと思われます。そのテーマがストーリーの構成、演者同士の関係性、演者と役の関係性、舞台内と舞台外の関係性、すべてに通じていて、ストーリーの細部の矛盾やいろいろなものをねじ伏せてしまうくらい、テーマを描ききるための構造が強くて潔くて本当に美しい。

すべてに通じるその構造が「Show must go on!」というたった一つのメッセージに回収されていくのもまた美しい。 

一幕の前半でミュージカルカンパニーの劇団員である「健人」と「勝利」がアクシデントによりショーを中断しようとしたとき、「プロデューサー」が発するセリフとしての「Show must go on!」は「何が起こってもショーを中断してはならない!」という意味。

その後、現実と虚構を巡る13月を探す旅を経て、このセリフの意味が変わってきます。これこそ「プロデューサー」が「勝利」と「健人」に伝えたかったことであり、ジャニーズワールドのメッセージ。

「Show must go on!」=「生きていくためにショーを作り続けなければならない!」

 

この言葉は劇中の「勝利」と「健人」の関係性が変化する中で次のようにもとらえられるのではないかと思います。

 「Show must go on!」=「生きている限り、ショーを作ることからは逃れられない!」

 

戦後日本のエンタメ業界を牽引し、一代でジャニーズ 事務所を築き上げたジャニーさんと劇中の「プロデューサー」を重ねるとき、このメッセージはより強度をもつものとして響きます。また現在、売り出し方で迷走しているように見えるSexyZoneの佐藤勝利くんと中島健人くんが座長を務めることで、舞台内と舞台外の入れ子構造が明確になり、一ファンとしての私たちのあり方さえ規定していく舞台であったと思う次第です。

くわしくは、またあらためて。

 

 

何日もかけてこれを書きつづけている深夜というか明け方、ジャニヲタの自分語りについて多くの方がTwitterで言及されているのを目にし、ずいぶんと自分語ってしまった私は、今度こそジャニヲタの波にのりかけているのではないかと、震えています。はてなブログというジャニヲタ流行最新アイテムを手に入れて、また一歩レベルアップ!したのかな。わからん。

 

こんな気持ち悪い長文を書き散らしてしまい、公開したいけど、ボタンを押す勇気がない。一歩踏み出す勇危がない。そんなとき目を閉じるといつだってガラスケースの中から勝利くんがささやいてきます。「SexyRose…」

勝利くん、今それはちょっと、何を伝えたいのかちょっとよく分からない、よく分からないよ。でも明日がどんなものでもとりあえず12月に向けて頑張って生きていこうと思うよ。ジャニワ背負ってくれてありがとう!っていうか生まれてきてくれてありがとう!できることなら明日も仕事に行かないで、夢の世界でもう一度会いたい。

 

 

 

ここから後日加筆

結局ジャニワについて、まともにブログに書いたのは1年後になってしまったというダメぶり…

数万字ワードに書いた中で「けんしょり」の関係性についての部分を抜粋しました。 

chocomintholic5.hatenablog.com

 よかったらこちらも。ジャニーズ舞台の感想です。

 

chocomintholic5.hatenablog.com

 

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